この度の異動で、この上郷地区に赴任し、上郷小学校の150年に迫る歴史と伝統、広い敷地と保護者、地域の学校に対する期待の大きさに身が引き締まる思いがしていました。「していました」と過去形なのは、今は、明るく元気な254名の子どもたちと過ごす毎日に癒され、幸せを感じているからです。
ここで、1つのエピソードを紹介します。
先週、地域在住の元教員の先輩から、突然お電話をいただきました。放課後だったので、下校の方法などで問題があったのかな…とドキドキして電話に出ました。
実際は、強風に煽られて転倒した自転車に乗った男性を、本校5年生と6年生の児童が助けてあげたことを伝えて、称讃するお電話でした。おおげさかもしれませんが、感動しました。やさしい心と実行する行動力をもった子供たち、すばらしいなあ、と心から思います。
~中略~
社会に大きな被害を及ぼした新型コロナウイルス感染症により、学校現場も大きな制約を受けてきました。また、「働き方改革」の波も教育現場に大きく影響し、様々な変革が求められました。
今年度はそれらを踏まえて、目的を明確にして、学校生活を再構築していきます。その際には「児童の安心・安全」「児童の学び」「児童の成長する喜び」を中心にすえて、教職員だけでなく、保護者の皆様、地域の方々の知恵を結集して、進んでいきたいと考えています。
昨今、社会では、PTA活動の意義や変革について議論されることが多くなりました。しかし、私は、PTA活動は、子どもたちの成長を保障していく上で重要なものだと考えています。
~中略~
学校現場では、「たての糸」は保護者の方々、「よこの糸」は教職員だなあと感じています。お子さんの成長を生まれてからずっと、いや生まれる前から見守ってきた保護者の方々(これが「たての糸」)と、子どもたちを集団教育の中で支援していく我々教職員(これが「よこの糸」)。両者の視点と支援がきめ細やか合わさって、子どもたちにとって良い環境となり、よい教育が展開できると考えています。
この総会は、そのPTA活動の令和5年度のスタートをきる会です。上郷小学校が、子どもたちにとって、よりよい成長の場として前進していけるよう、どうぞよろしくお願いいたします。